内容简介
昭和九年浅草。沼田平助は紀州犬の散歩で、吉原の弁財天にひきずられるように入った。本堂と稲荷祠の間の路地を抜けた。右手には「触れずの銀杏」という神隠しの因縁がまつわる銀杏の古木がある。と、足元にぐったりした老人が座っている。が、どこか変だ。顔がこちらを向いているのに、同時に背中もこちらを向いている。つまり顔が裏表逆さまについているのだ。老人の手がゆらり動き、手招く。蒼白になって、参道を駆け抜けた沼田の背中に甲高い獣の遠吠えが響いた。驚愕の異界への招待。
藤木 稟(ふじき りん、1961年 - )は、日本の作家。大阪府出身。歴史、シャーマニズム関係のノンフィクションを発表し1998年に小説家デビュー。その作品はミステリー、伝奇、ホラー、SFなど幅広い。
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